イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

日々の創作活動をご紹介します。

イラストレーターの「商談会」と「展示会」考

2019年4月3~5日、東京ビッグサイトで開催された「第8回クリエイターExpo」に出展し、無事会期を終了することができました。ご来場くださった皆様、激励の言葉をくださった皆様、誠にありがとうございました!

クリエイターExpo(通称クリエポ)は個人クリエイターがブースを出して売り込みをする大規模な商談会で、会期中はクリエイターを探している企業の方が多数来場されます。私は4回目の出展でした。今年のパンフレットは全8Pで、こんな内容でした。↓

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会期中に配布できたのは300部程度で、昨年とあまり大差なし…というか、昨年よりちょっと減ったような気もします。今年は立って配るのをやめ、ブース前で足を止めてくれた人に手渡す「待ちの営業」に切り替えたせいかもしれません。ただ、看板を見て足を止めてくれる人からは割と具体的なお仕事のご相談を頂きました。その内の何件かが、実際に取引成立してモトが取れれば十分かなと思っております。

 

「今年は立って配るのをやめた」と書きましたが、その辺のポリシーは出展者によって様々で、ずっと立って配っている人も少なくありません。大半の会社は一旦パンフレットを持ち帰ってから外注先を検討するので、「とにかく受け取ってもらわないと始まらない」というのは確かにそのとおりなのです。ただ私の場合は体力がないのと、精神的にも打たれ弱くてパンフを断られる度に凹むので、体力と気力を3日間もたせるために立たないことにした、という感じです。あと、私自身が服屋とかで店員にグイグイ話しかけられると逃げたくなるタイプなので、ゆっくり検討してもらうためにそっとしておくのもアリかな、と思った次第です。なんだかんだと言っても本気で探してる会社はちゃんと見て判断すると思うので。

 

700人以上の出展者がいると、考え方・取り組み方も異なることは多々あります。

例えばパンフレットの印刷部数や配り方。

  • Aさん…1000部以上用意し、道行く人にできるだけ多く手渡す。
  • Bさん…500部程度用意し、ブースの前に立ち止まってくれた人にだけ渡す。
  • Cさん…300部程度用意し、名刺交換してくれた人にだけ渡す。

 例えば視察に来た同業者への対応。

  • Aさん… パンフレットは山ほどあるので同業者にもジャンジャン渡す。でもパンフ配りで忙しいので長話は遠慮してほしい。
  • Bさん… 同業者でも、パンフレットが欲しいと言われれば喜んで渡す。「待ちの営業」でかなり暇なので、同業者仲間のブース訪問も基本的にウェルカム。
  • Cさん…元々印刷部数が少ないので、同業者にパンフレットを持っていかれるとちょっと困る。最終日に余っていたらあげてもいいかな…という感じ。

 

その他、SNSでの事前の宣伝や、パンフレットの作り方 (一つの画風で統一するか、色んな画風を盛り込むか etc.) などにも出展者の個性が出ます。どの方法が正しいという絶対的な「正解」はないと思いますが、個人的には以下の点は厳守しようと意識しています。

・自分が正しいと思う方法を他の出展者に押し付けないこと。他の人のやり方を尊重すること。

・他の出展者のやり方は参考にとどめ、自分の方法は自分で決めること。

・人気のある出展者へのジェラシーを燃やさないこと。

・クリエポ終了後、すぐに仕事が来なかったとしても、「無駄なことをした」などと後悔しないこと。

 

大勢の作家と並んで比較されるので、時には劣等感を刺激されることもあります。「配ったパンフレットの数」や「交換した名刺の数」を単純比較して落ち込むことも以前はありました。(だってSNSで「1500部用意したのに足りなくなった」とかつぶやいてるの見かけるとさ…(^^;)。どんな魔法使ったらそんなに配れるんだ?)

でも、クリエポで得るのは必ずしも「お仕事」だけではなく、同業者同士の横のつながりだったり、売り込み方の勉強だったり、自分の受け止め方次第で多くの教訓を得られるイベントだと思うので、すでに払った出展料のことを考えて悶々とするような不毛なことは絶対しない、と心に誓っています。

 

クリエポは来年も開催されるそうですが、私は次はお休みすることに決めました。その代わり、個展かグループ展を東京で開催したいと考えています。

個展やグループ展は、商談展と違って必ずしも直接仕事に結びつくものではありません(個展がきっかけで仕事をゲット…という話も聞きますが、クリエポのような商談会と比べると確率は低いでしょう)。最近では「イラストレーターに展示会は必要ない」というネット記事も時々見かけます。確かに、今はSNSなどで費用をかけずに作品を発表できるので、展示が必要か否かと聞かれれば、「必要」ではないと思います。でも「無意味」ではないとも思うのです。

絵描きである以上、自分が描いた絵を多くの人に見て楽しんでもらいたいと思うのはとても自然なことですが、普段仕事で顧客の要望に応じた絵を描いていると「絵が好き」だという純粋な気持ちを置き去りにしてしまうこともあります。自分自身が描きたいと思う絵を描き、それを人に見て楽しんでもらう機会を作ることで絵を描く熱量を高めることができる気がします。また、特定のテーマに合わせて新作を描くことで、新しい作風を開拓するきっかけになるかもしれません。

 

過去に参加した「あそび展 (たなかきなこさん主催)※」や「お国自慢展 (みしま主催) ※」などのグループ展では、来てくれたお客さんたちが本当に楽しそうで、絵描きとしての喜びをしみじみ感じることができました。直接顧客をゲットすることはなかったものの、私は「あそび展」がきっかけで3Dアートを制作するようになり、それがその後の仕事に大きく影響しました。

そういう楽しくて学びの多い展示会を開催することを来年の目標にしようと思います。

※あそび展詳細→2017年の総括 (2) - イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

※お国自慢展詳細→2017年の総括 (4) - イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

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