イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

日々の創作活動をご紹介します。

漫画絵の強みを考える

4月初旬に東京ビッグサイトで開催される「クリエイターExpo(通称クリエポ)」に今年も出展します。様々なジャンルの個人クリエイターがブースを出して売り込みをする商談展で、会期中はクリエイターを探している出版・広告業界の方が大勢来場されます。私は今回で4回目の参加です。

 

そのクリエポに向けて、現在パンフレットなどを一生懸命制作しています。

昨年までは、文字の説明をできるだけ少なくして、その分絵を大きく、たくさん並べることを意識していました。今年は少し方針を変えて、イラストの特徴をまとめた自己PRのページを作ろうかなと思っています。

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 絵を文字で説明することの是非については、いろんな意見があると思います。

編集者やデザイナーに「絵の特徴は見ればわかる。文字情報は極力削って、絵を大きく魅力的に見せなさい」と言われることもしばしばありました。私自身も、絵について長々と言葉で説明するのは野暮だと思っていたので、これまでに作ったパンフレットにはほとんど説明を入れませんでした。

しかし実際に仕事をしてみると、必ずしも「絵を見ればわかる」お客さんばかりでもない気がします。編集者やデザイナーのような、普段から色んなイラストに触れている人ですら、感じ方は人によってかなり差があるし、私が長所だと思っている部分に魅力を見出してもらえないこともしばしばありました。

自分の絵の長所を言語化してPRすることで、「そういう魅力もあるかもね」と違う視点を持ってもらえたり、仕事のミスマッチを防ぐことにつながれば良いなと思います。

(でも説明なしで絵を大きく見せるタイプの作品集も別途作ろうとは思っています。)

 

私の絵はいわゆる「漫画っぽい絵」です。もともと漫画家になりたいと思っていた時代が長かったので、その影響が今の作風にも色濃く出ています。

漫画が好きでそういう絵を描いているんだから別にいいじゃん、と思う反面、世間には漫画絵を低俗なものと見る層も少なからず存在するので、なんとなくコンプレックスでもあるという矛盾を長年抱えていました。

しかし、一昨年「動きのある絵」をテーマにダンスやスポーツシーンをたくさん描いたのをきっかけに、自分の漫画っぽいタッチは躍動感を表現するのに向いていると気づき、長年のコンプレックスを前向きにとらえられるようになりました。(その辺のことはこちらの記事にまとめてあります) この心境の変化のおかげで、お客様へのプレゼンも以前より堂々とできるようになった気がします。

 

今回のパンフレットには、自分の絵の強みとして

・老若男女の描き分け

・喜怒哀楽の表情

・自然な背景描写

・躍動感

・物語を感じる画面づくり

などを挙げましたが、これらはいずれも、昔漫画を描いていたからこそ伸びたスキルのような気もします。漫画では色んなキャラクターが出てくるので自然と描き分けをしますし、物語を進行させるため喜怒哀楽の演技も必要です。背景を描くのは正直面倒くさいと思っていたけど、状況説明のために描かざるを得ないので、必要に迫られて描いている内にいつの間にか慣れました。視線の誘導やドラマチックな演出といった面でも、漫画の手法が生きている気がします。

今回のパンフレットでは、そのような漫画絵の「強み」を全面に押し出してPRしてみようと思います。