イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

日々の創作活動をご紹介します。

愛用している水彩画材について

私は普段の仕事でアナログ画材、特に透明水彩をよく使っています。最近iPadを購入して以降はデジタル画も描く機会が増えてきたのですが、それでも今はまだ水彩で描く方が楽だと感じます。単に相性の問題なのかもしれません。

デジタル画とアナログ画にはそれぞれ良さがあるので、「どちらが優れている」という議論は非常にナンセンスですが、最近周りに透明水彩を使っている人が少なくてちょっと寂しいので、この記事では自分が愛用している水彩画材を一部ご紹介して、「水彩画楽しいよ~~」というアピールをしたいと思います。

 

私が今使っているのは、大手画材メーカー、ホルベイン透明水彩絵の具です。私が紹介するまでもなく超有名で、大体どこの画材屋さんでも取り扱いがあります。透明度が高く、発色の良さに定評のある絵の具です。

超有名なので愛用者はもちろん全国に沢山いるのですが、私の周りにはどちらかというと透明水彩よりも不透明水彩(ガッシュ)を使っている人の方が圧倒的に多く、それが時々寂しい。

透明水彩は、その名の通り透明度が高いので、塗った時に下地の色が透けて見えます。重ね塗りをすればするほど色が混ざって濃くなるので、明るい色で仕上げたい場合には薄塗りしたり、何も塗らずに紙の白を残すこともあります。ボカシやにじみなど、水の量に応じて生まれる独特な表現も大きな魅力です。

ただ、失敗した時のリカバリーが難しいから嫌だ、という意見も良く聞きます。間違って塗った上に白の絵の具を塗り重ねても、下の色がどうしても透けてしまい、完全な白にはならないのです。その点、不透明水彩は下地の色の影響を受けにくいので扱いやすいと一般的に言われています。

でも実は、水の量を調整したり、合う紙を使ったりすれば透明水彩でもかなりコントロールきくんですよ~。むやみやたらに自己流で練習するのではなく、技法書を少し読んで水の使い方の基礎知識を入れると大幅な近道になると個人的には思います。間違えた時のリカバリーテクニックもちゃんと存在します。(不透明水彩ほど「完全な」リカバリーはできないかもしれないけど……)

以下は私が透明水彩絵の具で描いたイラストの例です。

 

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  • カラーインク

もう一つ、私が愛用しているのがドクターマーチンのカラーインク(ラジアント)です。水で溶いて使う顔料で、上記の透明水彩絵の具と扱い方は似ています。透明度が高く、にじみやボカシなどの水彩特有の表現も得意です。

では何が違うのか?というと、サラサラした液体状で、チューブではなく瓶に入っているという点と、時にまぶしく感じるほど発色が鮮やかであるという点です。

以下は私がカラーインクで描いたイラストの例です。透明水彩絵の具と比べると全体的に派手ですよね。

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カラーインクはとても好きな画材なのですが、一つ大きな弱点があります。光に当たるとかなり早いスピードで色褪せてしまうのです。透明水彩絵の具も光が苦手ですが、カラーインクはその比ではありません。

そのため、原画の展示にはかなり慎重にならねばなりません。明るい部屋に置くと、ほんの数日で驚くほど色が薄くなってしまいます。

 

  • 「アニメ用筆」

熊野筆【松月堂】 商品紹介、アニメ用筆

熊野筆【松月堂】 実績紹介[スタジオジブリとの共同開発]

広島県熊野町は全国一の筆の生産地として有名です。最近では化粧筆ばかり注目されているような気がしますが、絵筆も素晴らしいのです。

特に↑のリンク先で紹介している「アニメ用筆」、メチャクチャ描きやすいです。広い範囲から細部まで、これ1本でかなり幅広い表現に対応できるので、筆を持ち替える回数が少なく、効率的に作業できます。

他の筆と比べると結構良いお値段ですが、一度これを使うと病みつきになり、今ではすっかりリピーターです。

 

  • (おまけ) 小1の時学校で買ってもらった水彩パレット

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実は、小1で初めて買ってもらった絵の具セットのパレットをまだ使っています。写真の「1の4 みしまゆかり」は母の字です(笑)。そういや1年4組だったんだっけ~~

学校は好きじゃなかったけど、学校の授業で買った道具は今でもいくつか持ってます。家庭科の裁縫セットとか、理科の太陽メガネとか。(太陽メガネは何年か前の日食の時に重宝しました!!)

以前Facebookで、「私まだこんなの持ってるんですよ~」と物持ちの良さを友達にアピールしたら、案外他にも「自分も子供の頃から何十年も同じカッター使ってる」、「裁縫道具持ってる」という人がわんさかいて、なーんだ、案外みんなそうなのね、と拍子抜けしたことがありました。

一つ補足すると、透明水彩絵の具って、一度乾いて固まっても水で溶かせばまた使えるから、こういうプラスチックのパレットに出した絵の具は洗い流さず、秘伝のタレのように継ぎ足しながらかなり長く使い続けることができます。(パレットを洗わない言い訳ではありません(^^;)!) アクリル絵の具は乾いたら耐水性になるので、使い捨てのペーパーパレットを使うことが多いですが。

なので、チューブから出した絵の具をあまり無駄にしなくて済むので、コスパの良さも透明水彩の特徴と言えるかもしれません。