イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

日々の創作活動をご紹介します。

イラストレーターと翻訳者に共通するスキルについて

以前にも書きましたが、私は美大やデザイン学校の出身ではなく、大学では中国語を専攻していました。大学卒業後は翻訳会社で翻訳・校正をしたり、大学職員として留学生対応をしたりと、もっぱら語学を使う仕事を約10年続け、35歳の時にイラストレーターになりました。

そのため、「唐突に異業種へ転身したよね……」とよく言われます。サラリーマン時代も暇を見つけては真剣に絵を描いていましたが、周りの人はあまりそれを知らなかったので、そう言われるのも仕方ないですね。

 

ただ、実際にイラストレーターを始めてみると、サラリーマン時代に培ったスキルが役立つ場面があります。

Excelで請求書や帳簿をつけたり、Wordで無難な送付状を作ったり。電話やビジネスメールも、サラリーマン時代に研修受けてたお陰で割と常識的な対応はできてる気がします。

 

また、イラストレーターになって初めて気付きましたが、イラスト業と翻訳業には意外な共通点があって、どちらも高い資料収集能力が求められます。特に、今の時代はネットの検索能力が必須です。

私が昔やっていたのは産業翻訳なので、普段あまり馴染みのない専門用語を調べる事が頻繁にありました。そういう専門的な単語は辞書にはあまり載っていませんし、仮に載っていても辞書の情報が間違っている事も多いです。そのため、四六時中ネットで用語の意味を検索し、その情報ソースが信頼できるか検証して裏を取り、さらに例文を検索して用法を確認する、という作業をしておりました。

そのスキルが、イラストレーターになった今でも非常に役に立っています。

イラストレーターも、翻訳者と同じように、自分が知らない事柄を他者に分かるよう表現しなければならない事が多いので、日常的に資料集めをします。

クライアントから依頼されれば、自分の行ったことのない場所を描いたり、乗った事のない乗り物を描いたり、全く詳しくない歴史上の人物や、体の臓器、機械の部品などを描くこともあります。それらは見る人が見れば正しく描けているかどうかすぐにバレるので、「間違ってんじゃん!」と言われないようとにかく調べまくります。このような資料収集に、時には作画と同じくらい時間をかける事もあります。(クライアントから資料提供がある場合でも、絵を描く上で十分ではない事がほとんどなので、大抵自分で追加の資料を集めます。)

翻訳をやっていたおかげで資料収集に慣れているのは、イラストレーターとしての自分の強みかもしれない、と最近よく思います。英語と中国語をやっていたので外国の風景なども集めやすいですし(^^)。

 

 

以下の絵は、あるコンペに出すために最近描いたものです。(残念ながら不採用でした)

広島県内の色んな見どころを紹介するイラストで、実在する建物や乗り物が沢山出てくるので、矛盾がないよう一生懸命資料を集めました。大変だったーー!

(1枚目)厳島神社宮島フェリー

(2枚目)千光寺山ロープウェイと尾道水道

(3枚目)因島大橋とサイクリスト

(4枚目)原爆ドームと雁木タクシー

(5枚目)カープ電車

(6枚目)臥龍山と聖湖

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