イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

日々の創作活動をご紹介します。

企画展「Poetry ―詩によりそう― vol.8」に参加しました

先日、青山のギャラリーダズルにて開催された企画展「Poetry ―詩によりそう― vol.8」に参加いたしました。

 

【グループ展概要】

  • Poetry ―詩によりそう― vol.8
  • 日時:2019年6月4日(火)~9日(日)  12:00~19:00 (最終日17:00まで)
    ※オープニングパーティ 6月4日(火) 18:00~20:00
  • 場所:ギャラリー・ダズル
    〒107-0061 東京都港区北青山2-12-20山西ビル101
  • 詩:平岡淳子

この企画展では、詩人の平岡淳子さんから提供された1篇の詩にインスピレーションをもらい、6名のイラストレーターがそれぞれ絵を描きます。その絵から次の詩が読まれ、それをまた描くという往復書簡のように詩と絵が折り重なってゆきます。6名それぞれに違う展開が生まれます。

今年で8回目を数える企画展で、私も昨年の同時期には客として展示を拝見しました。同じ詩を読んでも作家によって全く違う表現になるのが面白いと思ったので、今回初めて参加させてもらうことにしました。

 

以下、平岡さんから頂いた詩と、それに対する私の絵です。

 

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   青山

ふたつに別れた道を
左に行こうと誘う

歩きはじめの天気雨

おひさまの泪が頬に
虹をかけたように

あなたと顔合わせる

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   緊張 

学生時代のあなたを
おもいだして

少し緊張してるけど

変わらない話し方に
好きだったよ

過去形にして伝える

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   雲

どうしようかな
木の葉が揺れるのを
みているばかり

雲は夏へ向かい
あなただってきっと
ついていきたい

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   バランス

こんな顔は
あなたに見せられない

どうしたの
訊かれたら泣きだしそう

立ち止まる
哀しみがバランスを崩す

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   歩く

遠くへと向かう
あなたのその後は

知らないほうが
いいのでしょうか

風の噂も避けて
川べりの道を歩く

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詩からイメージして絵を描くというのは初めての経験で、楽しい反面とても難しくもありました。5枚描き終わるまでに画風がゆらいでいるあたり、人から見ても「この辺は迷いながら描いたんだな」って分かちゃいそうですね(^^;)。

とはいえ拙いながらもなんとか描き上げた自分の作品なので、大切にしようと思います。

 

 

「1作家につき5枚ずつ展示する」と聞いていたので、平岡さんからの詩も5つ目でおしまいだな、ちょっと寂しいな、と思っていたら、最後に「詩のプレゼント」として6つ目の詩を送ってくださいました。とても嬉しいサプライズでした。

「詩と絵の往復書簡」がテーマの展示だったので、私ももう1枚追加で描き、それを今回の企画展に来てくださった方へのお礼状に使うことにしました。

 

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   夏の日

この道で
すれちがうことがあれば

わたしは
声をかけて呼び止めよう

なにから
話したらいいのでしょう

あなたの
びっくりする顔をみたい

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 最近は仕事で依頼された絵ばかりを描いて、オリジナル作品の制作にあまり時間をとれなかったのですが、時々ギャラリー展示に参加するとオリジナル制作の「締切り」ができて良いですね(^^)。

 

今回の展示、私は広島からの参加だったので、在廊できたのは初日だけでした。他の参加メンバーの皆さまには本当にお世話になりました!

そしてご来場くださった皆様もありがとうございます。私が「在廊日・6/4」とDMに書いて送ったので、ちょっとスケジュール調整して6/4に来てくださった方もいらっしゃいました。平日なのに……。本当にありがとうございました!

今後もよりよい作品づくりができるよう精進いたします。

大矢純子さんの連載小説『ハロー、マイフレンズ』の挿絵のお仕事

2019年4月1日から朝日小学生新聞で連載されている、大矢純子さんの児童小説『ハロー、マイフレンズ』の挿絵を担当しております。

この小説は、2017年10~12月に同新聞で連載された『グランパと僕らの宝探し~ドゥリンビルの仲間たち』の続編です。今作からでも十分楽しめますが、前作を読んでおくとより深く楽しめると思います。単行本も販売されていますので、未読の方はぜひ ♪

(前作の単行本情報→) https://www.amazon.co.jp/dp/4909064338/ref=cm_sw_r_tw_awdb_c_x_rZ3JCbXY78DB7

 

連載が始まってから約1か月が経ちましたが、物語はこれから徐々に盛り上がります。私のSNSでもその日に掲載されたお話の挿絵を毎日紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね(^^)。

お父さんの転勤でオーストラリアで暮らすことになった男の子の物語です。

(2019年4月1~29日掲載分の挿画↓)

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大矢純子さんとのお仕事はこれが2回目なのですが、実に楽しい!

私は元々ストーリー性のある絵を描くのが好きなのですが、とりわけ大矢さんのお話に関しては自分でも「私以上の適任者はいない!」と信じて作画に取り組んでいます。

というのも、私も過去に外国暮らし(中国でしたが)を経験してますし、イラストレーターを始める前は外国語を使う仕事を長年続けていましたので、『ハロー、マイフレンズ』の中で語られる様々なエピソードは、自分の実体験として強く共感できるものが多いのです。オーストラリアへ行ったことはないものの、自分のリアルな体験を絵に反映しながら、説得力のある画面を作りたいと思っています。

 

連載小説のお仕事では、毎日SNSに絵をアップできるのも大きな励みになっています。挿絵に対する自己評価と「イイネ」の数が比例しなかったり、同じ絵でもSNSの種類によって反応に差があったりことも多く、そういう分析も楽しもうと思います。

ちなみに、「イイネ」は多くなかったけど自分では気に入っている一枚がこれ↓。

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メルボルン空港の入国審査のおじさんです。

私自身の話ですが、入国審査の時って別に悪い事してなくてもちょっと緊張しちゃうんですよ…。パスポートにハンコ押す時も、たたきつけるように「バンッ!」と強めに押す人が多くて(多分そうしないとインクがきれいにつかないのかも)、私は毎回ビクビクするんですが、そんな時ニコッと笑ってくれる職員さんがいるとホッとしたりもします。なので、このお話では1回しか出てこない、名前も分からないおじさんですが、主人公目線ではこんな風に見えたかな?と想像しながらアップで描いてみました。入国して初めて会うオーストラリア人ですしね。

 

新聞掲載時の挿絵サイズは100x83mmですが、いずれ単行本が発行されたらB6 (182x128mm) 近くまで引き延ばされる可能性もあるので、拡大しても画像が粗くならないよう、原画は割と大きめの紙に描いています。なので結構細かいところも描きこんでたりします。日替わりなので、読者が飽きないよう「引き」の絵と「寄り」の絵をできるだけ交互に入れたりして、画面に変化が出るよう意識しています。

課題は沢山ありますが、私も色んなことを勉強させてもらいながら、大矢さんと一緒に残り2カ月の連載期間を走り抜けようと思います。

イラストレーターの「商談会」と「展示会」考

2019年4月3~5日、東京ビッグサイトで開催された「第8回クリエイターExpo」に出展し、無事会期を終了することができました。ご来場くださった皆様、激励の言葉をくださった皆様、誠にありがとうございました!

クリエイターExpo(通称クリエポ)は個人クリエイターがブースを出して売り込みをする大規模な商談会で、会期中はクリエイターを探している企業の方が多数来場されます。私は4回目の出展でした。今年のパンフレットは全8Pで、こんな内容でした。↓

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会期中に配布できたのは300部程度で、昨年とあまり大差なし…というか、昨年よりちょっと減ったような気もします。今年は立って配るのをやめ、ブース前で足を止めてくれた人に手渡す「待ちの営業」に切り替えたせいかもしれません。ただ、看板を見て足を止めてくれる人からは割と具体的なお仕事のご相談を頂きました。その内の何件かが、実際に取引成立してモトが取れれば十分かなと思っております。

 

「今年は立って配るのをやめた」と書きましたが、その辺のポリシーは出展者によって様々で、ずっと立って配っている人も少なくありません。大半の会社は一旦パンフレットを持ち帰ってから外注先を検討するので、「とにかく受け取ってもらわないと始まらない」というのは確かにそのとおりなのです。ただ私の場合は体力がないのと、精神的にも打たれ弱くてパンフを断られる度に凹むので、体力と気力を3日間もたせるために立たないことにした、という感じです。あと、私自身が服屋とかで店員にグイグイ話しかけられると逃げたくなるタイプなので、ゆっくり検討してもらうためにそっとしておくのもアリかな、と思った次第です。なんだかんだと言っても本気で探してる会社はちゃんと見て判断すると思うので。

 

700人以上の出展者がいると、考え方・取り組み方も異なることは多々あります。

例えばパンフレットの印刷部数や配り方。

  • Aさん…1000部以上用意し、道行く人にできるだけ多く手渡す。
  • Bさん…500部程度用意し、ブースの前に立ち止まってくれた人にだけ渡す。
  • Cさん…300部程度用意し、名刺交換してくれた人にだけ渡す。

 例えば視察に来た同業者への対応。

  • Aさん… パンフレットは山ほどあるので同業者にもジャンジャン渡す。でもパンフ配りで忙しいので長話は遠慮してほしい。
  • Bさん… 同業者でも、パンフレットが欲しいと言われれば喜んで渡す。「待ちの営業」でかなり暇なので、同業者仲間のブース訪問も基本的にウェルカム。
  • Cさん…元々印刷部数が少ないので、同業者にパンフレットを持っていかれるとちょっと困る。最終日に余っていたらあげてもいいかな…という感じ。

 

その他、SNSでの事前の宣伝や、パンフレットの作り方 (一つの画風で統一するか、色んな画風を盛り込むか etc.) などにも出展者の個性が出ます。どの方法が正しいという絶対的な「正解」はないと思いますが、個人的には以下の点は厳守しようと意識しています。

・自分が正しいと思う方法を他の出展者に押し付けないこと。他の人のやり方を尊重すること。

・他の出展者のやり方は参考にとどめ、自分の方法は自分で決めること。

・人気のある出展者へのジェラシーを燃やさないこと。

・クリエポ終了後、すぐに仕事が来なかったとしても、「無駄なことをした」などと後悔しないこと。

 

大勢の作家と並んで比較されるので、時には劣等感を刺激されることもあります。「配ったパンフレットの数」や「交換した名刺の数」を単純比較して落ち込むことも以前はありました。(だってSNSで「1500部用意したのに足りなくなった」とかつぶやいてるの見かけるとさ…(^^;)。どんな魔法使ったらそんなに配れるんだ?)

でも、クリエポで得るのは必ずしも「お仕事」だけではなく、同業者同士の横のつながりだったり、売り込み方の勉強だったり、自分の受け止め方次第で多くの教訓を得られるイベントだと思うので、すでに払った出展料のことを考えて悶々とするような不毛なことは絶対しない、と心に誓っています。

 

クリエポは来年も開催されるそうですが、私は次はお休みすることに決めました。その代わり、個展かグループ展を東京で開催したいと考えています。

個展やグループ展は、商談展と違って必ずしも直接仕事に結びつくものではありません(個展がきっかけで仕事をゲット…という話も聞きますが、クリエポのような商談会と比べると確率は低いでしょう)。最近では「イラストレーターに展示会は必要ない」というネット記事も時々見かけます。確かに、今はSNSなどで費用をかけずに作品を発表できるので、展示が必要か否かと聞かれれば、「必要」ではないと思います。でも「無意味」ではないとも思うのです。

絵描きである以上、自分が描いた絵を多くの人に見て楽しんでもらいたいと思うのはとても自然なことですが、普段仕事で顧客の要望に応じた絵を描いていると「絵が好き」だという純粋な気持ちを置き去りにしてしまうこともあります。自分自身が描きたいと思う絵を描き、それを人に見て楽しんでもらう機会を作ることで絵を描く熱量を高めることができる気がします。また、特定のテーマに合わせて新作を描くことで、新しい作風を開拓するきっかけになるかもしれません。

 

過去に参加した「あそび展 (たなかきなこさん主催)※」や「お国自慢展 (みしま主催) ※」などのグループ展では、来てくれたお客さんたちが本当に楽しそうで、絵描きとしての喜びをしみじみ感じることができました。直接顧客をゲットすることはなかったものの、私は「あそび展」がきっかけで3Dアートを制作するようになり、それがその後の仕事に大きく影響しました。

そういう楽しくて学びの多い展示会を開催することを来年の目標にしようと思います。

※あそび展詳細→2017年の総括 (2) - イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

※お国自慢展詳細→2017年の総括 (4) - イラストレーター みしまゆかりの絵日記帳

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漫画絵の強みを考える

4月初旬に東京ビッグサイトで開催される「クリエイターExpo(通称クリエポ)」に今年も出展します。様々なジャンルの個人クリエイターがブースを出して売り込みをする商談展で、会期中はクリエイターを探している出版・広告業界の方が大勢来場されます。私は今回で4回目の参加です。

 

そのクリエポに向けて、現在パンフレットなどを一生懸命制作しています。

昨年までは、文字の説明をできるだけ少なくして、その分絵を大きく、たくさん並べることを意識していました。今年は少し方針を変えて、イラストの特徴をまとめた自己PRのページを作ろうかなと思っています。

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 絵を文字で説明することの是非については、いろんな意見があると思います。

編集者やデザイナーに「絵の特徴は見ればわかる。文字情報は極力削って、絵を大きく魅力的に見せなさい」と言われることもしばしばありました。私自身も、絵について長々と言葉で説明するのは野暮だと思っていたので、これまでに作ったパンフレットにはほとんど説明を入れませんでした。

しかし実際に仕事をしてみると、必ずしも「絵を見ればわかる」お客さんばかりでもない気がします。編集者やデザイナーのような、普段から色んなイラストに触れている人ですら、感じ方は人によってかなり差があるし、私が長所だと思っている部分に魅力を見出してもらえないこともしばしばありました。

自分の絵の長所を言語化してPRすることで、「そういう魅力もあるかもね」と違う視点を持ってもらえたり、仕事のミスマッチを防ぐことにつながれば良いなと思います。

(でも説明なしで絵を大きく見せるタイプの作品集も別途作ろうとは思っています。)

 

私の絵はいわゆる「漫画っぽい絵」です。もともと漫画家になりたいと思っていた時代が長かったので、その影響が今の作風にも色濃く出ています。

漫画が好きでそういう絵を描いているんだから別にいいじゃん、と思う反面、世間には漫画絵を低俗なものと見る層も少なからず存在するので、なんとなくコンプレックスでもあるという矛盾を長年抱えていました。

しかし、一昨年「動きのある絵」をテーマにダンスやスポーツシーンをたくさん描いたのをきっかけに、自分の漫画っぽいタッチは躍動感を表現するのに向いていると気づき、長年のコンプレックスを前向きにとらえられるようになりました。(その辺のことはこちらの記事にまとめてあります) この心境の変化のおかげで、お客様へのプレゼンも以前より堂々とできるようになった気がします。

 

今回のパンフレットには、自分の絵の強みとして

・老若男女の描き分け

・喜怒哀楽の表情

・自然な背景描写

・躍動感

・物語を感じる画面づくり

などを挙げましたが、これらはいずれも、昔漫画を描いていたからこそ伸びたスキルのような気もします。漫画では色んなキャラクターが出てくるので自然と描き分けをしますし、物語を進行させるため喜怒哀楽の演技も必要です。背景を描くのは正直面倒くさいと思っていたけど、状況説明のために描かざるを得ないので、必要に迫られて描いている内にいつの間にか慣れました。視線の誘導やドラマチックな演出といった面でも、漫画の手法が生きている気がします。

今回のパンフレットでは、そのような漫画絵の「強み」を全面に押し出してPRしてみようと思います。

SNS考 

このブログを開設して1年と1か月が経ちました。

当初は「仕事の宣伝するぞー!!」とギラギラしてましたが、今は自分が長めの文章を書きたくなったら書く感じで、ブログの目的が「自分が楽しむため」にシフトしてきたかもしれません。

 

ゆるい運用&内容なので、バズったりしたことはありませんが、一つだけダントツでアクセス数が多かった記事があります。

自分が知っているイラストレーターの営業方法を箇条書きにしたこちらの記事です↓。

特に目新しいことは書いていないので、アクセス数が伸びたのが正直ちょっと意外だったのですが、それだけ世の中にはイラストレーターになりたい人が多く、一方で「営業」に対する苦手意識を持っている人が多いのだな、と感じました。

 

上の記事では、イラストレーターに多い営業方法の一例としてSNSによるプロモーションも挙げました。私も普段からSNSには大変お世話になっています。2015年秋の開業とほぼ同時に、FacebookTwitterInstagramTumblrBehanceなどメジャーなSNSには一通り手を出しました。(※全てを十分に活用できているわけではありません)

ただ、SNSはクリエイターにとって強い味方である反面、依存しすぎると逆に振り回されるリスクもあるツールだな、と最近よく思います。というのも、私もSNSでの反応を気にしすぎて精神的に乱れた時期があったので……。

 

イラストレーターにとって、SNSを使うメリットはすごく沢山あります。例えば、

  • 特定の企業に頼らなくても、無料で作品を発表できる。
  • リツイートやシェアをしてもらうことで、大勢の人に作品を見てもらえる (かもしれない)。
  • その結果、編集者やアートディレクターに自分を覚えてもらえる (かもしれない)。
  • いいねをしてもらうことで承認欲求が満たされ、新たな創作の励みになる。
  • マメな情報発信を自分に課すことで、作画のスピードアップやスキルアップにつながったり、斬新なアイディアやタッチが生まれる (かもしれない)。
  • 同業者や、出版業界・広告業界の人とつながることで、仕事に役立つ情報を収集できる。
  • 孤独を癒せる。(←とても重要)

一方で、依存しすぎると以下のようなリスクもあります。

  • マメな更新にこだわるあまり、雑な作品ばかり量産してしまう。
  • 何日もかけて仕上げるような「大作」に取り組むことが減る。
  • 繁忙期であっても無理してオリジナルの新作を描こうとするため、睡眠時間を削って体調を崩す。
  • いいねの数が少ないとイライラしたり、自信喪失したりする。
  • SNS以外の営業活動 (持ち込み、展示、紹介等) を疎かにする。
  • フリーランスの心得」系の情報が多すぎ、全部実践しようとして精神的に疲弊する。

「雑な作品を量産」については、異論のある方も多いと思います。驚くほどクオリティの高い新作を毎日アップしているすごい作家さんもいるので、もちろん十把一絡げには語れません。また、絵の粗さこそが「味わい」という作風の人や、漫画のように文字情報を伴う作品の場合には内容が面白ければOKというケースも多いと思います。

ただ私自身が一時期、毎日新しい絵をアップしようとして落書きばかりが増え、後からタイムラインを見返した時に雑然として見苦しいと感じたため、ちょっと気を付けようと思ったのでした(特にInstagramTwitterは多少雑然としててもあまり気にならないのですが)。時間のかかる作品に取り組む場合は、制作過程を毎日撮影してアップするなどの工夫をしている人もいるので見習いたいです。

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(↑去年「りんごの日」に描いた落書きの一つ。 筆ペンで描いてPhotoshopで着彩。数ある落書きの中では比較的気に入っています。)

 

フリーランサーはこうあるべし」、という情報も最近随分増えてきました。独立を考えている人たちを応援したい、という親切心からのアドバイスが大半なのでとても勉強になるのですが、方法には向き不向きがあるので、ネットにあふれる助言をすべて実践しなければならない、と思い込むのは危険かな~と。「あの人はそういう方法で成功したんだな」と参考にする一方で、「その方法が自分に合っているかどうか」を見極める冷めた目も持ちたいなあと思います。

(この記事も話半分で読んでいただけたら嬉しいです)

新年のご挨拶と年賀状考

明けましておめでとうございます!

昨年は公私とも本当に多くの皆様の皆様のお世話になりました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

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今年の年賀状は干支ではなく、毎年冬になると実家の庭によく遊びに来るメジロと蝋梅をモチーフにしてみました。今回は年賀状の準備がもたつき、1月初旬に届くように発送できるか自信がなかったので、いざとなったら寒中見舞に転用できるようにとあえて干支を入れませんでした。(結局、なんとか三が日の間に発送できました。やれやれ(^^;))

ふっくらした冬のメジロは描いてて楽しかったです。

 

年賀状を出すか否か、誰に出すか問題

今年は年賀状を出す枚数減らそうか?と直前まで迷っておりました。

というのも、最近は紙の年賀状を出す人は徐々に減ってますし、場合によっては「年賀状をもらうと返事するのが面倒」「親しくない人からもらうと迷惑」という人もいるだろうなぁ……とか考え始めると、送り先リストを作るだけでものすごく悩んでしまいまして。もともと人付き合いが下手な人間なので、私が年賀状送ったら迷惑になるんじゃないかとか思っちゃうんですよね……。

クライアントに送る分には、仕事上のお付き合いなので、そんなに悩まないんですが。

 

でも、実際に元旦になって年賀状を受け取ると、やっぱり嬉しいものだなあとしみじみ思いました。SNSでつながっていない友人も少なからずいるので、年賀状はやっぱり貴重な近況報告の機会なんですよね。大人になると交友範囲も広くなるし、お互いに多忙でなかなか小まめに連絡を取り合えない。毎年1回年賀状を送りあうことで、疎遠になりかけていた古い友人との思い出がよみがえって距離感が少し戻る、あの感じは悪くないなあと思ったりします。

 

とはいえ、年賀状が面倒くさいなあ~~ と思うことはやはりあります。年賀状を書くこと自体が面倒なのではなく、マナーや決まり事が多すぎて煩わしいのです。

私が個人的に納得できないのはアレです。年賀状をくれた人に返信する時に「年賀状ありがとう」と書くと、送るつもりがなかったのがバレバレで失礼にあたる、とかいうやつ。おかしくないですか!?昔ならともかく、今はメールやSNSで年始の挨拶をする人も多いし、紙の年賀状を元旦に届くように出せなかったからってそんなに目くじら立てるなよ、と思う。出すつもりはあったけど忙しくて間に合わなかった人だって絶対いますよ。

年1回の年賀状で、結婚や出産などの重要な報告が届くこともしょっちゅうです。その事実を知っていながら、「おめでとう」も「連絡ありがとう」も書かず、12月31日までに出しましたよ~という体の文章の年賀状を返す方がよほど不誠実なんじゃないか???と個人的には思っております……。

細かいマナーは、「知っているに越したことはないが拘りすぎない」ぐらいが一番じゃないですかね。

 

営業ツールであり教材でもある年賀状

 年賀状に対する複雑な感情を上にブツブツ書きましたが、イラストの仕事をする上では、年賀状は大事な営業ツールでもあります。お世話になっているクライアントや、今後仕事を依頼してほしい企業などに、自分のイラストをあしらった季節のお便りを送ることで、自分の存在(とイラストのタッチ)を頭の片隅に置いてほしい、と思って送ってる同業者は多いです。

なので同業者やクライアント(デザイン事務所など)から届く年賀状は、皆さん気合いを入れて作ってらっしゃるのでクオリティがものすごく高い。ステキすぎて震えちゃいます。並べて眺めると自分の年賀状がショボく見えて軽く落ち込むこともあります(^^;)。

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実は、年賀状づくりにはちょっと苦手意識があります。というのも、年賀状って「イラスト」ではなく「デザイン」なんですよね。

イラストとデザインは似て非なる概念です。イラストは用途に合わせて描かれた「絵」、デザインはそういう絵や写真、文字などの要素を決定・配置して最終的に消費者が利用する形態に「設計」する作業。イラストはデザインに使う部品の一つ、みたいなイメージでしょうか。

例えば、これ↓ は年賀状用の「イラスト」。

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そしてこれ↓ が、上のイラストを使って作った年賀状の「デザイン」です。

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私はデザインに関しては、学校や職場などで体系的・実践的な教育や研修を受けたことがなく、本を読んで独学した程度です。たまに必要に駆られてデザインワークをすることもありますが、どうしても付け焼刃な印象になってしまうのが現状です。

ですので、デザインの達者な人の作った年賀状は一生懸命観察しています。(デザイナーを名乗るつもりはなくても、自分の宣材品ぐらいはもう少しお洒落に作れるようになりたい……)

優れた教材としても、年賀状ってもらうと嬉しいものだなぁと思います。

【2019年の抱負 2】ストックフォトに取り組みたい

(前回の記事の続き)

2019年の抱負の2つ目は、ストックフォト(ストックイラスト)に取り組むことです。

 

ストックフォトとは、クリエイターが提供する写真やイラストなどの素材を、使用料を支払うことでダウンロードして利用できるサービスで、代表的なものにPIXTAAdobe Stockなどがあります。

ダウンロード数が増えれば収入源の一つになり、作品を見てもらう機会が増えることで新規顧客開拓につながる可能性もあるため、近年ストックフォトに力を入れるクリエイターが増えているそうです。私も随分前から興味を持ち、主要なストックフォトサービスにアカウントだけは作っていました。

しかし、アカウントを作ったものの、ノウハウがないため二の足を踏んでいるうちに時間ばかりが経ってしまい、結局まだ1枚もイラストをアップしておりません(^^;)。

 

そこで先日、同じ広島在住のイラストレーターで、ストックフォト業界でも活躍されているよぴんこさんに講師役をお願いして、ストックフォトの勉強会を開催しました。

(勉強会の概要はよぴんこさんがブログ記事にまとめてくださいました↓)

広島近郊のイラストレーターさんに向けて「ストックフォト勉強会」を行いました – かわいいイラスト制作所 イラストレーターよぴんこ

 

勉強会でよぴんこさんにストックフォトの色々な利点や注意点、ノウハウなどを教わって俄然やる気が出てきたので、現在放置しているPIXTAAdobe Stockのアカウントを来年こそは稼働させようと思っています。フリーのイラストレーターはとにかく収入が不安定なので、クライアントから依頼されて描く「本業」以外に副収入があると精神衛生上良いのです。

以下は、以前Twitterに載せたイラストレーターの収入イメージグラフです。

 

上のツイートで言及した週3のアルバイトも今年度いっぱいで辞め、4月以降は絵の仕事に専念する予定なので、なおさらストックフォトに注力する必要性を感じている今日この頃です。

 

では、どんなイラストを登録していくべきか?

当初は、仕事以外で描いたオリジナルのイラストを片っ端から登録しようと思っていたのですが、よぴんこさんの講座を受けた後で、ちゃんと戦略を練ろうと考えを改めました。

普段私が描いているのは、こんな感じ↓ の水彩画で、ストーリー性のあるものが多いです。こういう絵は、シチュエーションが限定されるので使い勝手が良くなく、ストックフォトには向かないだろうな、という想像ができます。

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また、もう一つ懸念しているのが、作者にとって不本意な加工をされる可能性もあるということ。ダウンロードした画像がどんな風に加工されても、クリエイター側は基本的に文句を言わないことが規約に定められていることが多い。

ストックフォトの利便性を確保するためには必要な規約だとは思うのですが……

極端に言うと、こんな風に縦横比を変えられたり→f:id:YukariMishima:20181223234448j:plain

こんな風に変なトリミングの仕方をされたり→f:id:YukariMishima:20181223234515j:plain

する可能性もゼロではない。

(ここまで極端なことをする人はいないと思いたいですが、実際過去に信じがたいほどダサく加工されたことがあります。)

 

そのため、オリジナル作品を片っ端からアップするのではなく、まずは

・素材として使いやすい、背景のないもの

・多少改変されてもまあいいか、と自分で納得できるもの

を選ぶことにしました。それを基準に既存の作品から使えそうなものを探したところ、水彩で描いた動植物がそこそこの数見つかりました。以下はその内の一部。

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 習作のスケッチや、コンペ用に描いたけど落選したヤツ、祖母が亡くなった時に喪中ハガキ用に描いた花など、一度描いたきり押し入れに眠らせていたものが少なからずあるので、まずはそれを再利用するところから始めようと思います。

眠っていた絵が資源になる、というのはちょっと嬉しいですね(^^)